最近、作家柚木麻子さんの作品にハマっている。
彼女の作品は、私にいろいろなエネルギーや感情を与えてくれた。喜びや嬉しい、悲しいや寂しい、いろいろな感情と世界を堪能させてくれて、日々に彩りが増えた。
そんな素敵な柚木麻子さんの作品をどうしても紹介したくて今回筆を取った。
柚木麻子さん作品の魅力
どれも引き込まれる。ぐぐぐっと本の世界に引き込まれるんだ。その理由は、表現やリズムとかだと思うのだけど、何より丁寧で細かい描写と「ありそうな世界」(流行や時代の流れが反映されている)、それでいて「登場人物が生きている」ことだと思う。
だからいつも早く読み終えたくなって、でも読み終えたくない、そんな気分になるんだ。
食べ物と人物、情景
食べ物が良く出てくるがどれも美味しそうで困ってしまう。寒い日の夜に温かいポトフの話を見たらお腹も鳴るってもので。素敵な食欲がわいてくるんだよね。
それから人物描写。
行動も心情も書き方が細かく深いから一人ひとりのことがとても気になるし脳内で立体的なモデリングになって、そのうち話し始める。また中には「いそうな人物」「感じたこと・見たことのある考え」も。だから思わずうなずいてしまったり「わああ」って叫びたくなったりで目が離せない。
情景だってもちろんそう。どんな季節で目の前に何があり、主人公には何が見えているのか、すっと脳内でイメージできるくらい丁寧に描かれている。
描き方がほんとうに鮮やかなんだ。
9作品を風味に例えてご紹介
- アッコちゃんシリーズ3作(ランチ、幹事、三時)
- あまからカルテット
- 王妃の帰還
- 本屋さんのダイアナ
- ナイルパーチの女子会
- 伊藤くんAtoE
- 嘆きの美女
9作品を、
- ときに爽やかラムネ、ときに甘いメロン
- ピリッと辛さがエッセンス、でも辛すぎない例えるならシナモンの様な
- スーパービター、賞味の際はご注意を
3つの風味に例えて紹介するね。
またリンクは、紙の本とすぐ読めるよう電子書籍の2種類。ただ電子書籍のリンクがないものもあって。その点はご容赦!
ときに爽やかラムネ、ときに甘いメロン
アッコちゃんシリーズ3作(ランチのアッコちゃん、幹事のアッコちゃん、三時のアッコちゃん)
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あまからカルテット
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どちらも読んでいて明るいエネルギーをもらえた。特にアッコちゃんシリーズは最高峰!作品によってもらえる元気が異なるので、状況に応じて読むのもオススメ。
あまからカルテットは、謎を解くというかミステリー的な要素を含んでいる。でもおどろおどろしい雰囲気はなく、どんどんパズルがつながっていって、最後に「なるほど!こういう絵になるんだ~!」と爽快な気分になる。
ピリッと辛さがエッセンス、でも辛すぎない例えるならシナモンの様な
王妃の帰還
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本屋さんのダイアナ
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嘆きの美女
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どれも程よく黒さを交えながら「こじらせあるある」を書いている。とはいえ、「こじらせ」だけでは終わらない。ほろっとしたり今までと違う新しい世界がみえたりする。でも、道中には、シナモンのようなわずかな辛みがずっとあって、でもそれがエッセンスで。・・・そんな素敵な作品なんだ。
スーパービター、賞味の際はご注意を
ナイルパーチの女子会
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伊藤くん A to E
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この2つは、いろいろな黒さをこれでもか!と描いている。だからできるだけココロが元気なときに読んで欲しいかも・・・。
・・・正直、ナイルパーチの女子会は読んでいて苦しかった。主人公の毒が最初から最後まで苦しかったからだ。でもどうなるのか!どうなってしまうのか!気になって止めることができなかった・・・。
どちらも人と状況を選ぶ本かもしれないね。でも読んで損は無いし、「毒のある世界」をぜひ試してみて欲しいと思う。
ちなみに「伊藤くん A to E」はテレビドラマにもなったよ。そして、2018年1月に映画が公開。見たいような見たくないような・・・笑
今、読み途中の作品は
今、「ねじまき片想い ーおもちゃプランナー宝子の冒険ー」を読んでいる。少女のように純粋で一生懸命で自分の世界を大切にしている女性「宝子」のお話。仕事や恋愛を通じて、冒険が進んでいく宝子の姿にワクワクが止まらない。
余裕があったら今度1冊ごとのレビューを書いていこうと思っている。実は、メモ書き程度には残したんだけどね。でもまずは・・・柚木麻子さんまず9作品をざっと紹介したくて、いてもたってもいられなかった。